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2009年2月23日 (月)

「おくりびと」の賢治と親鸞

 「おくりびと」が、話題である。そりゃ、アカデミー賞ともなればたいへんなもんだ。この映画の監督、滝田洋二郎氏が富山県の出身だということで周りでも少しさわぎが大きいようです。が、小さな声で、言っておきますがこの映画まだ見てないのです。が、小さな声であっても、もう一つ言っておきたいことは、この映画の主演の本木雅弘さんが15年前に読んで以来、胸に温めてきてこの映画のテーマのみなもとになったというその本とは、『納棺夫日記』という青木新門さんの作品であること。

 今は、文春文庫でも読めますがこの本が単行本として世にでたのは、――青木さんのあとがきが「平成五年二月二十八日」ですから――ちょうど「16年前」。この本を手にしたときの感動は今も鮮やかです。大事にとってあった「初版本」の奥付をみると、残念なことにそれは初版ではなく同年の7月の「第五版」でしたが。

 久しぶりに開いてページをくっていると、“「死」というものに一層こだわりながら、いろんな書物をよんでいるうちに、宮沢賢治と親鸞に特別な関心をもつようになっていた。二人に絞られていったのは、人が死を受け入れようと決意した瞬間の不思議な現象を解く鍵を、宮沢賢治と親鸞が握っているように思えてきたからである。”という一節が目に入りました。そうです、今思い出したのですが、15年ほど前、賢治をあらたに読み直す機会をつくってくれたのが青木さんのこの本だったのです。
 ぜひ、静かな時間をつくって再読したいと思います。15年前の自分とも出会える気がするので。。。

〔追記〕
 これをちょうど書いているとき地元のチューリップテレビの小特集(「ニュース深夜便」)で青木新門さんが本木雅弘さんとのあれこれを語っておられて、本木さんの中でインドでの仏教の生死観との出会いがオーバーラップしている話など感銘深く見ました。こうしたことももう一度書く気機会をもちたいと思います。

〔追記の追記〕
 本木さんは、この点をある鼎談で、《インド体験と、『納棺夫日記』に感じた「光」》と述べています。
 http://www.1101.com/okuribito/2008-11-26.html

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